AIのあとしまつ

費用・発注ガイド

AIプロトタイプの本番化費用——開発会社・フリーランス・仕上げサービスを正直に比較

開発会社の見積もりが200〜500万円になる理由と、プロトがある場合に50万円〜で本番公開できる理由を費用内訳で解説。vibe codingで作ったプロダクトの本番化費用の全体像。

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開発会社に相談したら200万円の見積もりが来た。でも、UIはすでに自分で作れている。バックエンドも動いている。「なぜ200万円が必要なのか」と思うのは当然だ。

答えは単純だ。開発会社はゼロから作ることを前提に見積もっている。デザインから、フロントエンドから、バックエンドから、すべてを自分たちの手で書く。それが彼らの品質保証の方法であり、責任の取り方だ。だから200万円になる。それ自体は不当ではない。

問題は、あなたのプロトタイプがすでに70%を完成させているという事実だ。AIツールがUI・フロントエンド・バックエンドの基本を作り上げた。残りは、そのコードを本番環境で安全に動かすための「仕上げ」だけだ。プロトがあれば、開発費の構造が根本的に変わる。

結論:4つの選択肢と費用の全体像

まず全体像を示す。細かい説明は後で行う。

選択肢費用相場期間プロトの活用向いているケース
開発会社200〜500万円3〜6ヶ月ほぼ不可プロトなし・大規模・上場準備中
フリーランス50〜150万円2〜4ヶ月ケースバイケースコスト重視・人を選べる余裕あり
社内担当者(自力)見えないコスト3ヶ月〜技術リテラシーが高い担当者がいる
AIのあとしまつ50万円〜2〜4週間最大活用vibe codingで作ったプロトがある

どの選択肢も、状況によっては正解になる。「AIのあとしまつが常に最適」とは言わない。以下では、それぞれが何に向いていて、何に向いていないかを正直に説明する。

なぜ開発会社の見積もりは200〜500万円になるのか

開発会社の費用が高いのは、ぼったくりではない。ゼロから作る場合の工数が実際にそれだけかかる。

たとえば300万円の案件であれば、一般的な内訳はこうなる。

工程割合金額
UI/UXデザイン15%45万円
フロントエンド実装25%75万円
バックエンド実装20%60万円
セキュリティ・非機能要件10%30万円
テスト・品質担保10%30万円
デプロイ・インフラ5%15万円
PM・要件定義・調整15%45万円
合計100%300万円

上の3行——デザイン・フロントエンド・バックエンド——だけで60%、180万円になる。これは、AIツールがすでに代替している工程だ。

開発会社がプロトのコードをそのまま使えない理由は、責任の問題だ。自分たちが書いていないコードの品質保証はできない。保証するためには、自分たちで書き直す必要がある。書き直すなら、当然その分のコストが発生する。だからプロトがあっても費用がほぼ変わらない。

開発会社が高いのは不当ではない。ゼロから作るなら適正な価格だ。問題は、AIで70%が完成している場合もこの金額が必要かどうかだ。

開発会社が向いているケースは明確だ。プロトが存在しない、規模が大きい(画面数20以上・複雑な権限管理)、将来的にIPOや大規模資金調達を見据えているなど、包括的な品質保証と契約上の責任が必要な場合だ。

フリーランスに頼む場合

フリーランスは費用と柔軟性のバランスが取れた選択肢だ。50〜150万円の相場は、開発会社の3分の1以下になることもある。

ただし、いくつかの現実がある。

向いているケース: 過去に一緒に働いたことがある、または明確なポートフォリオで実力が確認できる人材を採用できる場合。スコープが明確で、コミュニケーションコストを管理できる場合。

リスクとなるケース: AIコーディング前提の標準フローを持っていないフリーランスは、結局プロトを書き直すことになる。その場合、開発会社よりは安くても、「プロトを活かした仕上げ」にはならない。また、セキュリティや非機能要件に対する専門性は個人によって大きくばらつく。品質の確認方法が分からない場合は、費用が安くてもリスクが残る。

フリーランスに依頼する場合は、「AIで生成したコードをそのまま使って本番化した経験があるか」を必ず確認することを勧める。この質問への答えで、プロトを活かせるかどうかがほぼ分かる。

「自分でやる」の本当のコスト

「社内のエンジニアがいるから自分たちでやる」という判断は、一見コストゼロに見える。しかし実際には、見えないコストが積み重なる。

時間コストの計算例:

  • 担当者の月給: 50万円
  • 160時間換算の時給: 約3,125円/時間
  • 本番化作業への時間: 月40〜60時間(週10〜15時間)
  • 3ヶ月間の時間コスト: 120〜180時間 × 3,125円 = 37.5〜56.25万円

これだけでフリーランスに外注できる金額になる。さらに、3ヶ月のリリース遅延による機会損失を加算すると、「無料でやった」とは言いがたい。

セキュリティリスクの現実: 自社でセキュリティ対応を行う場合、OWASP標準への準拠やペネトレーションテストを適切に実施できるかが問題になる。7payの不正利用事件では、認証の実装ミスによって3,861万円の被害が発生した。「たぶん大丈夫」は本番環境では通用しない。

自分でやることが正解なのは、技術リテラシーの高い担当者が社内にいて、セキュリティ要件も把握している場合だ。その条件が揃っていれば、費用を最小化しながら本番化できる。揃っていない場合、担当者が3ヶ月取り組むより、2週間で本番公開する方が事業を前に進める。

プロトがある場合に何が節約できるのか

「プロトがあれば開発費の80%はもう払い終わっている」という言い方をする。これは誇張ではない。

工程通常の開発プロトがある場合
UI/デザイン45万円〜0円(AI済み)
フロントエンド実装75万円〜0円(AI済み)
バックエンド基本60万円〜0円(Supabase + AI済み)
セキュリティ確認・修正30万円〜20〜30万円
本番インフラ構築15万円〜10〜20万円
テスト・品質チェック30万円〜10〜20万円
運用設計45万円〜(PM含)10万円
合計300万円〜50〜80万円

削減率は約73%だ。

AIのあとしまつがプロトのコードを書き直さない理由は、専門性の問題だ。AI生成コードの仕上げに特化したOWASP準拠の標準フローを持っている。プロトタイプを「70%完成している状態」として扱い、残りの30%——セキュリティ・インフラ・テスト・運用設計——に集中する。これが2〜4週間での本番公開を可能にしている。

詳しくは本番公開の最後の30%で解説している。

費用シミュレーション:3つのパターン

プロトの規模によって費用は変わる。代表的な3パターンを示す。

パターン1:小規模MVP(50〜80万円)

  • 画面数: 5〜8枚
  • 機能: 基本CRUD、ログイン・認証
  • 外部連携: なし
  • 対象: 社内ツール、限定ユーザー向けβ版

この規模であれば、セキュリティ確認・インフラ構築・基本テストの3点セットで対応できる。MVPの外注費用を50〜75%削減する方法も参照。見積もりの精度を上げるには画面数・機能数・ロール数で見積もりのブレを減らすが役立つ。

パターン2:標準MVP(80〜120万円)

  • 画面数: 8〜15枚
  • 機能: 決済連携(Stripe等)、権限管理3種以上、メール通知
  • 外部連携: 1〜2件
  • 対象: 一般公開SaaS、BtoBツール

決済が入る場合はPCI DSSへの配慮が必要になり、セキュリティ確認の工数が増える。権限管理の設計が複雑な場合も同様だ。

パターン3:複雑MVP(120〜200万円)

  • 画面数: 15枚以上
  • 機能: 外部API連携複数、リアルタイム機能(WebSocket等)、高負荷設計
  • 外部連携: 3件以上
  • 対象: マーケットプレイス、高トラフィックが見込まれるサービス

この規模になると、インフラ設計とパフォーマンステストの比重が上がる。それでも開発会社の200〜500万円と比較すれば大幅に低い。

自分のプロトがどのパターンに当たるかを確認したい場合は、費用見積もりツールで概算を出せる。

よくある質問

まず無料で相談できますか?

はい。30分の無料相談で、プロトの状態を確認しながら費用の目安を試算します。見積もりを依頼する前に「だいたいいくらになるか」を把握した上で判断できます。

Bolt.newやLovableで作ったものでも対応できますか?

はい、対応しています。Bolt.new、Lovable、v0、Claude Codeなど、主要なAIコーディングツールで生成されたコードはすべて対応範囲です。ツールの種類よりも、コードの状態とスコープの方が費用に影響します。

本番公開後のサポートはありますか?

本番公開後の運用サポート(バグ対応・機能追加・インフラ監視)についても対応しています。本番化プロジェクト完了後に、必要なサポート範囲を確認した上でご提案します。

費用が確定するのはいつですか?

無料相談でプロトを確認した後、3営業日以内に詳細見積もりをお送りします。見積もり確定後に契約となるため、相談・見積もりの段階では費用は発生しません。スコープが明確であれば、見積もり段階で金額が大きく変わることはありません。


→ MVP開発の費用相場と外注先の選び方はMVP開発完全ガイドを参照

プロトがあれば、費用の多くはすでに節約済みです。まず、あなたのプロダクトを見せてください。

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